介護支援センターオアシス(平野区背戸口)の小原です
今回は長嶋愛生園の見学に行ってきましたので、皆様にご紹介いたします
長島愛生園は1930年(昭和5年)日本で最初の国立療養所として長島に開設、ハンセン病患者を国の政策で隔離してきた歴史があります ハンセン病については徐々に正しく理解されるようになってきましたが、新型コロナウィルス感染初期の感染者への理解のない差別、偏見があったようにハンセン病の歴史から学ぶことはたくさんあります
見学クルーズは、岡山県の日生町、日生桟橋から始まり、波穏やかな瀬戸内の海を進みます
陸上からですと、長島愛生園には邑久長島大橋を渡って行くことができます 今回のクルーズ航路は長島を一周するので、普段の見学コースからは見ることのできない長島の全景を見ることができます
長島愛生園歴史館(旧事務本館)は長島愛生園の管理棟として園の運営に関する業務を行ってきました
2003年(平成15年)歴史館として開館 現在はハンセン病問題を学ぶ場、人権問題を考える活動の場となっています
医学展示室で学芸員によるハンセン病と後遺症の説明 映像室ではハンセン病とその歴史、長島愛生園の紹介映像を見てハンセン病への理解を深めます
展示室では国のハンセン病政策の紹介と長島愛生園での出来事を紹介 中央写真には昭和30年代の長島の写真と入所者が作成した模型です
企画展示室もあり、入所者がこれまでしてきた活動を内容を入れ替えて展示しています
ギャラリーでは絵画や陶芸作品など、入所者の作品を展示しています
歴史館館内見学後は、歴史館から約1時間程歩いての歴史回廊と名付けられた史跡めぐりを行います
収容桟橋です 朽ちかけています この桟橋から長島愛生園に入所した入所者にとっては家族、社会と別れる場所になったそうです
収容所(回春寮)です 収容所では身体検査、入所手続き、持ち物の取り上げ、消毒風呂への入浴、持ち物の消毒が行われていました
監房は埋められて西側の壁だけがみられます 愛生園から逃走した入所者を収監したところで、園長が収監する権限をもっていました
納骨堂はハンセン病に対する差別、偏見のため遺族が遺骨を引き取ることが難しかったため、故郷に帰れない入所者の遺骨が多く眠っています
船の到着、出港時には入所者自治会の中尾会長が挨拶に来ていただきました
帰りの際に中尾会長より「初めて故郷に戻れると考えながら船に乗ってみてください」と言われました
言葉の重みが深く、故郷への帰還を叶えられなかった彼らの思いを代弁し、同時に私たちにも考えさせるものでした