仲秋の候、オアシスグループの各種事業をご愛顧いただいておりますご利用者様やご家族様、そして関係機関各位におかれましては、新型コロナウィルスの影響による一部サービスの制限・自粛に対してご理解、ご協力いただき心よりお礼申し上げます。また、責任感と集中力をもって感染防止とご利用者様のケアに取り組むスタッフの皆さんに感謝と敬意を表します。
本年、当グループでは定期昇給・夏季賞与・昇格を例年並みの水準で実施しました。コロナ禍の終息が見えず今後の経営動向は不透明ですが、ご利用者様へのサービスの質量を低下させないためには、スタッフのモチベーションの維持・向上が不可欠と判断しました。多くの業種において売上や収益が減少し、雇用や処遇の維持に苦慮されておられます。私たちは働けること、そしてその対価をいただけることの有難さを噛みしめ、目の前の仕事に真摯に取り組みましょう。
この非常時の組織運営にあたり、特に心がけていることが2つあります。1つは、必要以上に業務活動を制限しないことです。緊急事態宣言解除後は、朝礼や申し送り、会議、委員会、研修会等を実施しています。これらを中断してしまうと、情報の共有や知識・技術の習熟が停滞することでストレスや緊張感低下を生み、ご利用者様や組織全体にコロナ以上の被害を与える恐れがあるからです。もう1つは、情報の迅速かつ正確な共有です。目まぐるしく変化する状況に応じて、サービス内容の制限・緩和や感染防止策、物品確保に向けた対応をこまめに調整しており、これらの決定事項を現場の隅々まで即時に伝え、行動を統制していかねばなりません。
当然、これらの取り組みには課題がありましたが、それを解消したのはICT(情報通信技術)です。前者においては、スタッフ間の濃厚な接触や三密を避けるためにWEB会議システムを導入しました。後者においては、情報の遅延や内容の変化を防ぐためにSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)による一斉配信を多用しています。
コロナ禍に伴う”Stay Home”やテレワークにより、ICTが急速に浸透しました。感染防止や業務効率向上の観点から、国や行政は私たちの職場へのICT導入を促しており、多職種協働のためには関係者全員がそれらを理解し駆使していかねばなりません。この流れは不可逆的であり、また日常生活にも及ぶものですので、苦手だ、面倒だ、と言って避けて通れるものではありません。ICT社会における医療・介護・福祉サービスのあり方の追求とその実現のために、そして自分自身が人や社会と繋がり続けるために、環境の変化に合わせて常に能力をアップデートしていきましょう。