オアシス広報誌「Azure 2025年4月号」を発刊しました
折り目正しいスーツを身に着けた新卒者を見かける時期になりました。就職氷河期世代の私が新卒であった頃の人気業種は商社・金融・製造・運輸・通信・マスコミなどでしたが、最近の学卒就職先として「医療・福祉」が上位に入っていることを知り、産業別就業者数について調べてみました。
2002年から2024年までの22年間で就業者の総数は520万人増加し、その内訳は女性が+531万人、男性が▲11万人であり、産業別にみると「医療・福祉」の増加が460万人と群を抜いています。女性の社会進出や当業界の労働力が拡大していることを喜ばしく思うと同時に、福祉の財政が気になりました。
2024年予算における社会保障給付費(年金・医療・福祉その他)は137.8兆円、そのうち「福祉その他」は33.4兆円と2002年の17.6兆円からほぼ倍増です。各保険料だけでは給付額に追い付かないので、不足分は税金(所得税・法人税・消費税等)や借金(国債)で賄われますが、経済成長の鈍化により税収が伸び悩み、歳出全体(112.6兆円)の1/3を 借金に依存し、負担を次世代に先送りしている状況です。
生業として福祉に関わる者は、目の前の利用者だけではなく将来の利用者も支援すること、つまり事業の継続を念頭に置かねばなりません。事業継続には財源が必要であり、その原資となる保険料や税収を増やすには企業の増益や労働者の所得増加が不可欠です。また福祉が拡大したのは、少子化や核家族化が進行し、家族の介護が難しくなったことによります。したがって福祉には「労働力確保のために現役世代の介護負担を軽減する」役割があり、そしてそれを「少ない人手や費用で達成すること」で価値が生まれます。これらと利用者満足の両立は容易ではなく、だからこそ有資格専門職による高度な現場運営が求められるのです。
年初の全体会議にて私が「オアシスに養われるのではなく、オアシスを養う人材になろう」というメッセージを送るのは、社会の足かせにならない福祉を目指す決意表明であり、オアシスで働くことが社会貢献に繋がっていると実感し誇れるよう、健全かつ公平、公正な事業運営を行うという戒めでもあります。