お知らせ

2024.07.03

お知らせ

オアシス広報誌「Azure 2024年7月号」発刊のお知らせ

オアシス広報誌「Azure 2024年7月号」を発刊しました

大阪はとても怖いところ、女性はヒョウ柄の服を愛し、アメちゃんをバッグに常備、紫色のパーマ、男性は全員タイガースファンでヤンキー。絶対に足を踏み入れないと誓っていたのに天の導き? 住めば都、オアシスに勤務して早くも5年が過ぎました。
今から33年前の夏、ニューヨークからスタートした私のワールドスタディツアーは南仏・トゥールーズで無事に修了。帰国前の約1か月、アルルにあるクラスメイトの実家で束の間の休息。平均睡眠3時間、孤独に包まれた厳しい学びの日々から完全に解放され、赤ワインとバゲット、チーズ、パテで優雅に遅い朝食、芝刈り機に跨りゆっくり庭を一周してから大きなガーデンプールでクールダウン。
昼過ぎからマルセイユ、コート・ダジュール、エクサン・プロバンス、モンペリエ等へ毎日のように繰り出し、海辺でバケツいっぱいのムール貝と山盛りのフリットを交互に口に運びながら、フルーティーな白ワインを何本も空け、時間を気にせず夕方まで他愛のないおしゃべり。
地中海からの優しい風と遊ぶシャルロットのブロンドヘアはいつもまぶしくて、佳夕に映える碧い瞳に吸い込まれそうになりながら、ふと大学院での日々を振り返ってみると、知性や思考力は磨かれた気がするけれど、自然や人を愛し、人を想う人間としての大切な成長を忘れていたもう一人の内なる存在に大きなショック。
「それなら今から挽回!」と錆びついていた心のスイッチを起動、映画のワンシーンに出てくるようなオシャレなカフェへ。ゴッホも描いた永遠の時を刻む月と星を見上げ、ボルドーグラスを傾けながら「À tes yeux!」
日本へ帰国する日、わざわざスイスからシャルル・ド・ゴール空港に見送りにきてくれたマリー、心の奥を覗かれないよう、ぎこちないチークキスで「À bientôt!」
「お別れ」の意味の深淵に触れるには人間としてもっと多くの修行が必要だったと、最近になって気づいた自分の未熟さにまたまた大きなショック!
時は静かに流れ、誰にでも平等に訪れる。時を刻んだ想い出は色あせることなく記憶の中に留まっている。幼いころから探していた「大志」はどこに。愛猫に聞いてもしっぽで返事、すべてお見通し。
神様の悪戯? 静かなる旅は続いています。

Azure の印刷はこちらから