オアシス広報誌「Azure 2022年10月号」を発刊しました
タイトルに拝借したニーチェの言葉に関連するイソップ寓話をご紹介します。
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旅人が道中、レンガを積んでいる3人の男に出会い、それぞれに「ここでいったい何をしているのですか?」と尋ねた。
難しい顔をしていた1人目:「日がな一日レンガを積んでいる。腰は痛いし、手はひび割れる。なんでこんなことをしなければならないのか、まったくついてない。」
旅人は、男に慰めの言葉を残して歩き続けた。
一所懸命な様子の2人目:「大きな壁を作っているんだ。この仕事のおかげで俺は家族を養っていける。愚痴や文句を言ったらバチがあたるよ。」
旅人は、男に励ましの言葉を残して歩き続けた。
活き活きと楽しそうな3人目:「歴史に残る偉大な大聖堂を造っているのさ。ここで多くの人が祝福を受け、救われるんだ!この仕事に関われて光栄だよ。」
旅人は、男に感謝の言葉を残して元気いっぱいに歩き続けた。
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この話はよく、ABC理論により解説されます。「ある出来事(A)に直面したときに芽生える感情(C)は、その出来事自体が生み出すのではなく、自身の受け止め方(B)が引き起こす」という考えで、「ある出来事に対して、どのように考えるかがその後の結果を決める」と言い換えることができます。3人の男のように同じ賃金で同じ仕事をしていても、その目的をどのように解釈するかによって姿勢の次元(被害者意識<義務感<責任感<使命感)が異なり、結果的に他者に与える影響にも差が生じるということです。
私たちの仕事(A)は、すべてがオアシスの理念「“安心・健康”を提供します」に基づくものであることを正しく深く理解すれば(B)、仕事に対する姿勢が高次になり(C)、周囲にもたらすものの質量が向上します。この状態を持続的に高め、ご利用者やご家族、地域社会から、慰めや励ましではなく『感謝』をいただける存在になった時、理念が実現されたと言えるでしょう。
ちなみに、3人の男の10年後についての寓話もありますので、興味のある方は調べてみてください。