第2回オアシス学術研究発表会

介護老人保健施設オアシス・療養科(リハビリ)の理学療法士の前田です。

4月14日(木)・15日(金)の2日間にわたって、『第2回オアシス学術研究発表会』を開催しました。
今回は11題の発表があり、のべ146名のスタッフが業務や委員会活動における
取り組みの内容と結果を共有しました。

それぞれの演題とレビューをご紹介します。
<レビュー担当: 老健オアシス・療養科(リハビリ) 理学療法士 M.I>

前田先生  豊永さん


演題①: 利用者の口輪筋を鍛え、身体精神機能の向上を目指す
所 属: 老健オアシス・療養科(入所介護)
発表者: M.D(介護職)

出島さん

入所ご利用者様の顔のまわりや口輪筋を鍛え、誤嚥の発生頻度や活気の変化などを
検討したものでありました。
数値的な結果は少なかったものの、5つの方法の提示があり、嚥下状態の改善や
レクリエーションでの積極的な参加などの変化の紹介がありました。
内容も簡潔にまとめられており、発表も落ち着いてされていました。
口腔に対する様々なアプローチを取り入れられており、ペットボトルを咥える体操など、
日常のもので出来る方法は興味深かったです。嚥下機能の低下したご利用者様などと
関わる際には試してみたいと思いました。


演題②: ラベンダーオイルを使った足浴 ~不穏改善を目指して~
所 属: 老健オアシス・療養科(入所介護)
発表者: Y.M(介護職)

村林さん2

入所ご利用者様の中で、不穏行動のある方を対象に、週2回ラベンダーオイルを使った
足浴を行い、不穏状態の改善や転倒事故などの減少に繋がるかを検討したものでした。
こちらの研究では不穏状態や夜間排泄回数の減少がみられたと報告がありました。
足浴によりむくみの軽減もみられたとのことで、引き続きアロマオイルを積極的に取り
入れて効果を報告してほしいと思いました。


演題③: ご利用者様の肺炎・尿路感染症における入院回避 ~水分補給ゼリー導入への試み~
所 属: 老健オアシス・療養科(入所介護)
発表者: M.M(看護職)

三宅さん

入所ご利用者様の肺炎・尿路感染による入院を回避するための取組みとして、新たに
水分補給ゼリーを導入し、変化を考察されたものでした。
ゼリーは味が付いたものでご利用者様にとって「美味しく飲みやすい」ものであると
紹介されていました。
また、発熱時の水分摂取量の増加、そして入院者数の減少に繋がったと報告がありました。
私もリハビリテーション職ですが、水分摂取の重要さを改めて痛感し、普段から美味しく
摂ってもらえるような水分の種類・形態などの把握の重要性を改めて感じました。


演題④: 多職種協働での個別機能訓練
所 属: デイサービスオアシスきずり
発表者: Y.H(作業療法士)

日浦先生2

デイサービスにおける他職種協働での個別機能訓練において重要なこと・発表者(OT)
の強みをいかした支援方法など取組みを説明されていました。
本当の困りごとを聞くことは難しいことですが、他職種協働で考え、介入することで
ニーズにあった適切なケアにつながることが実感できました。


演題⑤: 高齢者を対象にした受動的なメイクによる運動能力の変化についての考察
所 属: 老健オアシス・療養科(デイケアショート)
発表者: S.H(介護職)

濱田さん

今回、社会福祉士のH職員が受動的メイクが身体機能にもよい影響がでるのでは
ないかという着眼点から取組み事例・考察を紹介してくださいました。
今回メイク後、やる気・意欲が運動能力の変化、心身の満足度向上につながるかを
5名の方を対象に取り組みを行い、4種の体力測定が改善したという発表結果を聞き、
興味深く感じました。
今回、土曜日に来られるレクリエーションスタッフにご協力いただき、発表したもの
ですが、さらに研究を進めてもらいたいと思います。


演題⑥: TUGと転倒恐怖感の相関から ~ADL低下予防の一助として~
所 属: 老健オアシス・療養科(リハビリテーション)
発表者: H.T(理学療法士)

田中先生

身体機能を評価するTUGと転倒恐怖感の相関を調べ、ADL低下予防としてどのように
活かせるかを研究されました。
今回身体機能評価だけでなく、精神的要因の評価の重要さをまとめられていました。
見やすいスライドで、発表もハキハキされており、聴きやすく分かりやすかったです。
私も転倒しやすいかどうか身体機能をみるだけで容易に判断せず、ご利用者様が普段
不安に思っていることなどを把握し、その方にあった関わり方ができるように支援して
いきたいと考えました。


演題⑦: より安全で安心な生活をめざして ~”第3の用紙”を使用しての取り組み~
所 属: グループホームオアシスきずり
発表者: N.Y(介護職)

八木澤さん

グループホームでは、リスクマネジメントの取り組みとして「危険気づきシート」を
昨夏より導入され、マネージメント力の向上に繋がった報告を介護福祉士のY職員
がして下さいました。
環境面・対応・認識など「気づき」を書面で表出することで事故件数が減ったことも
紹介されていました。
一人ひとりのちょっとした気づきを情報共有し、すぐ実行されていることはとてもすば
らしいことだと感じました。


演題⑧: 医療機関と居宅支援事業所との関係構築
所 属: 老健オアシス・事務管理課(支援相談)
発表者: Y.K(支援相談員)

河辺さん

入所支援相談課は医療機関と居宅介護支援事業所との関係を強固にして、入所者様の
紹介につながった取り組み等を発表して下さいました。
関係機関との信頼関係を強固にすることでオアシスの取り組みが理解され、紹介数も
向上したのではと感じました。
私もリハビリテーション職としてよりよいサービスを提供し、オアシスを利用したいと
いう人が増えるように関わっていきたいと思いました。


演題⑨: 人生の最期をどこで、誰と過ごしたいですか?
~その希望を叶えるために、ケアマネジャーとしてできる事~
所 属: 介護支援センターオアシス長瀬
発表者: N.T(介護支援専門員)

徳廣さん2

「人生の最期をどこで、誰と過ごしたいですか」という題目で、理想と現実について
アンケート調査と過去のご利用者様より検討し、事例紹介もして下さいました。
アンケートでは在宅を希望されていても結果として病院で過ごされているという
データも示されていましたが、そのギャップを埋めるためには「意向確認を適切に行う、
ケアマネジャーの関わり方」が重要だということを感じました。
世間ではケアマネジャー不要論も聞きますが、私はケアマジャーさんの関わり方で
利用者様の望む生活やご家族様の負担軽減や社会参加の機会など大きく変わり、
医療従事者としては欠かせない存在ではないかと考えました。
今回、介護力や自宅の環境面などの把握も必要であると感じました。
できるだけ最期のときの望みを叶えられるような人になるために、私もご利用者様との
コミュニケーションを大切にしていき、リハビリテーション職としての専門性をいかし、
利用者様や家族様の不安を和らげるように関わっていきたいと思いました。


演題⑩: うつ病・摂食障害 母としての役割を果たす為に彼女に出来る事 ~そして訪問介護の関わり方~
所 属: ヘルパーステーションオアシス長瀬
発表者: K.K(サービス提供責任者)

川松さん

今回、うつ病・摂食障害のあるご利用者様との関わりの中、「他職種共通ノート」を
活用して、身体状況や親子関係が良い方向へ進んだことを報告して下さいました。
ご利用者様もノートに本音を記載して下さったようで、会話中では聴けないこともあると
いうことを実感しました。
他職種でも意見交換できるノートは実用的であると感じました。
今回の発表はばらばらになりがちな他職種間がご利用者様の状態を相互に理解し、チーム
ケアで取り組みを行うお手本のような発表に感じました。


演題⑪: オアシスエコチャレンジ ~エコドライブへの取り組み~
所 属: 環境美化委員会
発表者: H.K(介護職)

川邊さん2

オアシス実践6項目について職員・利用者様にアンケートをとり、結果・考察を交えて
発表されていました。
オアシス職員も日々エコドライブの取り組みを行っておりますが、燃費についてはさらに
意識して日々の業務にあたりたいとのことでした。
今後も環境汚染が進まないように、またご利用者様の安心・安全を提供できるように
オアシスエコチャレンジの活動を継続して頂きたいと思いました。